森のことを詳しく知りたい

広島市の森林とそのはたらき(私たちの森林 「森林は私たちみんなの財産です」)

市民の生活を支える森林のはたらき

森林は、木材、きのこ、山菜などを私たち市民に与えてくれるだけでなく、洪水や土砂崩れなどを防いだり、空気をきれいにしたり、様々なはたらきをしています。たとえば洪水や土砂災害を防止する森林のはたらきについてみると、森林の中の土は、スポンジのようになっているので、降った雨を吸収して貯えるはたらきがあり、森林があると洪水や渇水が緩和されます。また、土の中には木の根が張り巡らされて土をしっかりとつかんでいるので、土砂崩れを抑える働きをしています。

さらに、森林は森林浴など心身ともにリフレッシュするための保健・休養の場や野生鳥獣の生息の場を提供しています。また、樹木は太陽エネルギーをもとに二酸化炭素と水を吸収して成長しているので、地球温暖化の原因となる二酸化炭素を減少させ、地球温暖化を防ぐことにも役立っています。

このように森林は心に潤いと安らぎを与えてくれ、私たちの生命と暮らしを守る、かけがえのない市民共通の財産です。

森林のいろいろなはたらき

人と地球にやさしい木のはたらき

木材は、人のからだに良い機能をもっています。まず、光の反射を抑える機能により目に優しく、適度の吸音作用で音の反響を防いでくれ耳にやさしい居住空間をつくる効果があります。また、木に含まれる成分には私たちを落ち着かせる効果もあります(森林浴を行って得られるフィトンチッドという成分は、血圧を下げ、脈拍も落ち着かせるという人間の体によいことが知られています)。
また、木材は重さ当たりの強度が大きく、加工しやすいことから、住宅や家具などの材料としても優れており、加工に必要なエネルギーが少なく、住宅などに使えば長期間にわたって炭素を貯蔵できることから、地球温暖化防止にも役立ちます(標準的な木造住宅1軒の炭素貯蔵量は、日本人1人当たり2年間の二酸化炭素の排出量に相当します)。
地域の木材で造られた住宅(東区牛田旭)

広島市の森林を貨幣価値に換算

私たちは、森林があることが当たりまえすぎて、普段からその価値を考えてみることはあまりありません。そこで、森林のもつはたらきについて、貨幣評価が可能な一部のはたらきについて、評価額を試算してみました。
広島市の森林は、そこにあるだけで年間1,636億円もの働きをしています。

森林の公益的機能の評価額

機能区分
全国の評価額
広島県の評価額
広島市の評価額
備考
水源かん養機能
水資源の貯留
8兆7,407億円
1,186億円
89億円
利水ダムの年間原価償却費及び維持費に換算
洪水の緩和
6兆4,686億円
2,121億円
159億円
治水ダムの年間原価償却費及び維持費に換算
水質の浄化
14兆6,361億
1,933億円
175億円
雨水利用施設の年間原価償却費及び維持費に換算
計 29兆8,454億円
5,300億円
423億円
 
表面侵食防止機能
28兆2,565億円
9,527億円
993億円
砂防ダム建設費に換算
表層崩壊防止機能
8兆4,421億円
2,076億円
155億円
治山(山腹)事業に換算
保健休養機能
2兆2,546億円
516億円
33億円
レクリエーションのための消費額に換算
二酸化炭素吸収機能
1兆2,391億円
312億円
16億円
火力発電所における二酸化炭素改修コストに換算
化石燃料代替機能
2,261億円
49億円
16億円
木造住宅の建築による化石燃料代替効果
合計
70兆2,638億円
1兆7,780億円
1,636億円